富山県水墨美術館では、毎年夏に水墨画を描く子供向けワークショップを開催しています。今年は8月22日に画家の鈴木敬三氏(愛知県在住)を講師に迎えて、ワークショップ「のぞいてみよう水の中」を開催しました。
展覧会「あつまれ墨画アーティスト」では、県内外の美術館や博物館が所蔵する作品や当館のコレクションに、ワークショップで子どもたちが作った作品と講師作品を併せて紹介します。
今年の展覧会テーマは「水を描く・水で描く」です。
水墨画は、文字どおり水と墨で描いた絵画です。素材はとてもシンプルですが、この水と墨のバランスに筆の運びが加わることによって、実に豊かな表現が生まれます。また、形が定まることがなく常に変化する水には、これまで多くの画家が画題として挑んできました。悠々と流れる水の風景だけでなく、ほとばしり弾ける水や生き物を育む水、さらに日本の湿潤な大気や凍てつく雪世界など、作品には形態を変えた表情豊かな水の様相が表れます。この展覧会では、水墨画に彩画を加え、多彩な水の姿を紹介します。年代を問わず、その奥深さや表現することの楽しさを感じていただければ幸いです。